西京漬けはなぜ焦げやすい?「味噌を落とす」だけではない焼き方の理由
更新日:9月20日
西京漬けを焼いて表面だけ真っ黒になった経験があると、「味噌が付いているから焦げた」と考えます。もちろんそれは一因です。でも、西京漬けが普通の塩焼きより扱いにくい理由はもう一つあります。味噌に漬けた魚は水分が抜けて身が締まり、火の通りも早くなるからです。
つまり西京漬けは、①表面の味噌を焦がさない、②水分が抜けた身を加熱しすぎない、という二つを同時に考える料理です。

西京漬けは、なぜ普通の魚より焦げやすい?
キッコーマンの西京焼き解説では、味噌に漬けた魚は水分が抜けているため火の通りが早く、焦げやすいと説明しています。さらに、表面に味噌が残っていると焦げの原因になるため、焼く前に味噌を落とします。
つまり「味噌が焦げる」という表面の問題と、「魚自体がすでに水分を失っていて加熱が早い」という身側の問題が重なっています。強火で一気に焼くと、外側だけでなく身も加熱しすぎやすくなります。
味噌は、どこまで落とす?
西京焼きの作り方にも幅があります。農林水産省のレシピでは、焼いたときに焦げないようゴムベラで表面の味噌をしっかり落としています。キッコーマンでは、直漬けした味噌を冷水で洗い落とし、水気を拭く方法を紹介しています。
一方、マルコメの銀だら西京焼きでは、漬け込み後の味噌を手でぬぐって焼いています。つまり「絶対に水洗い」「絶対に拭くだけ」という一つのルールではなく、味噌床の付き方や商品設計に合わせる必要があります。
なぜ弱火で焼く?
キッコーマンの西京焼きでは、フライパンを高温にせず、弱火でじっくり焼く方法が紹介されています。味噌漬けは火の通りが早く表面も色づきやすいので、強火より弱めの火で焼く方が扱いやすくなります。
「弱火=時間をかければいくら焼いてもいい」という意味ではありません。弱火は表面の焦げを抑えながら中心へ熱を入れるための手段です。身に必要な火が入ったら止めます。

西京漬けをフライパンで焼くなら、3段階で考える
1.余分な味噌を落とす
表面に厚く残った味噌は、焼く前に軽くぬぐっておくと焦げにくくなります。
2.低い温度から焼き始める
フライパンを強く熱してから魚を入れるより、焦げやすい表面を見ながら弱火で加熱します。公式レシピでも、弱火で動かしすぎず焼く方法が採用されています。
3.焼き色だけで火通りを判断しない
味噌漬けは表面が先に色づきやすいので、焼き色だけで終わらせず、中心まで火が通ったかを見ます。焼きすぎると身が締まりやすいので、火を入れすぎないことも大切です。
アルミホイルを使うのは、失敗ではない
マルコメの西京焼きレシピでは、焦げる場合はアルミホイルをかぶせて焼く方法を紹介しています。表面だけ色づいて中心へまだ火を入れたいとき、上からの熱を和らげる方法です。
「きれいに焼く=何も使わず直火で焼き切る」ではありません。焦げやすい加工魚では、火を遮る道具を使うことも焼き方の一部です。

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この記事の執筆・編集責任は、岩手県大槌町の有限会社河合商店です。店舗やこれまでの歩み、代表・河合秀保については、「河合商店について」でご紹介しています。




































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