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なぜ三陸では魚が豊かにとれる?親潮・黒潮・リアス海岸を魚屋が解説

7 時間前
読了時間: 4分

「三陸は魚がおいしい」「三陸沖は豊かな漁場」とよく言われます。でも、なぜこの海に魚が集まるのかまで考えると、三陸の見え方が少し変わります。

ポイントは大きく3つです。栄養を運ぶ寒流の親潮、暖流の黒潮との間にできる複雑な海域、そして入り組んだリアス海岸。この3つが、沖の漁業と沿岸の養殖の両方を支えています。


海藻と海産物


三陸の海が豊かな一番の理由は、親潮と黒潮?


「親潮と黒潮がぶつかるから」と説明されることが多いですが、もう少し正確に見ると、性質の違う海水が近接し、複雑な混合域ができることが重要です。

水産庁は、親潮について低温・低塩分で栄養分の豊富な海水を運ぶ海流と説明しています。岩手県水産技術センターも、三陸沖は親潮と黒潮がぶつかり合うことで生産力が高い海域としています。


親潮は、何を三陸へ運んでくる?


親潮は北から南下する冷たい海流です。栄養分を豊富に含み、それが植物プランクトンなど海の食物連鎖の土台につながります。

海に魚が多いかどうかは、魚だけを見ても分かりません。その魚が食べる小魚、小魚が食べるプランクトンまでつながっています。栄養豊富な水が入ることは、海全体の生産力を考えるうえで大切です。


黒潮は、暖かい水だけを運んでくる?


黒潮は南から北へ向かう暖流です。三陸沖では、親潮側の水と黒潮側の水が近接することで水温や栄養の条件が複雑になります。

農林水産省は、三陸沖について親潮と黒潮がぶつかる海域に豊富な魚介類や海藻が水揚げされると紹介しています。また、宮城県の三陸地方ではマグロやサンマなどの回遊魚、沿岸ではイワシ、サバ、イカなどが水揚げされると説明しています。


魚市場に並ぶ鮮魚


リアス海岸は、魚の豊かさとどう関係する?


三陸の特徴は、沖合だけではありません。入り江が複雑に続くリアス海岸には、外洋と比べて波の穏やかな湾が多くあります。

岩手県は、県の中央部以南ではリアス式海岸の静穏な海域を生かして、カキ、ホタテ、ワカメ、コンブ、ホヤなどの養殖が行われていると説明しています。つまり三陸の豊かさは、回遊魚が集まる沖合の漁場だけでなく、湾内の養殖にもつながっています。


山や川も、海と無関係ではない


三陸の湾では、陸から流れ込む水も海の環境に関わります。農林水産省の塩蔵わかめの資料では、三陸沿岸について、親潮と黒潮の影響に加えて山からの栄養も流れ込むと紹介されています。

海だけで完結しているのではなく、山、川、湾、外洋がつながっている。三陸の海産物を考えるとき、このつながりを知っていると、わかめや牡蠣の見え方も変わってきます。


ただし、三陸の海はいつも同じではない


海流の位置や水温は毎年同じではありません。岩手県水産技術センターは、三陸沿岸の海洋環境について、親潮、津軽暖流、陸水などが複雑に影響し、変化が大きい海域だと説明しています。

だから「三陸だから、毎年同じ魚が同じ時期に同じ量だけとれる」とは限りません。海を見ながら漁をすることそのものが、三陸の水産業の一部です。


三陸には、漁船漁業と養殖の両方がある


岩手の三陸沿岸では、定置網、刺網、かご漁、いか釣りなどの漁船漁業に加えて、カキ、ホタテ、ワカメなどの養殖も行われています。

一言で「三陸の海の幸」と言っても、沖を回遊してくる魚、海底でとれるもの、湾内で育てる貝や海藻まで、その成り立ちはかなり違います。そこが三陸のおもしろさでもあります。


河合商店の三陸うまいもんセット竹


河合商店で、三陸の海産物を知る


河合商店では、大槌サーモン、サバ、わかめ、めかぶなど、三陸に関わるさまざまな海産物を扱っています。商品ごとに漁獲・養殖・加工の背景は違うので、それぞれの記事と合わせて見ると三陸の海を立体的に知ることができます。



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よくある質問


三陸が豊かなのは、親潮と黒潮がぶつかるから?


大きな理由の一つです。より正確には、栄養豊富な親潮と黒潮側の水が近接して複雑な混合域を作り、魚の餌場や回遊経路につながることが重要です。


リアス海岸だから魚が多い?


リアス海岸の湾は、特にカキ、ホタテ、わかめなどの養殖に利用されています。沖合の好漁場とは別の形で、水産業を支えています。


三陸では一年中同じ魚がとれる?


いいえ。魚の回遊や海流、水温は季節や年によって変わります。時期によって水揚げされる魚も変わります。


参考・出典


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